産業医の費用相場
公表している10社の実額と、見えない費用の確かめ方
産業医の料金は非公表の会社が大半です。このページでは、当サイト掲載19社のうち公式サイトで料金を公表している10社の実額を、記載のまま並べます。「相場」を推測で語るより、公表されている数字と、非公表の会社への確かめ方を示すほうが役に立つと考えるためです。
公表されている料金(10社・安い順)
| サービス | 公表料金(公式サイトの記載のまま) | 確認日 |
|---|---|---|
| さんぎょうい株式会社 | 伴走型プラン(フルサポートプラン・産業医の定期訪問 月1回2時間) 月額80,000円〜(税抜)/小規模事業場プラン(従業員数50名未満の事業場対象) 月額10,000円〜(税抜) | 2026-08-26 |
| アセッサ産業医パートナーズ | 嘱託産業医 月額80,000円(税抜・1回あたり訪問1時間)/嘱託産業医 月額100,000円(税抜・1回あたり訪問2時間)/嘱託産業医 月額120,000円(税抜・1回あたり訪問3時間)/顧問医 1事業場あたり月額20,000円/スポット面談(WEB) 1人1回20,000円/契約手数料等の初期費用・更新料なし | 2026-08-26 |
| OZ 産業医紹介サービス | 低コストプラン(隔月1回30分以内) 月額20,000円〜/基本プラン(毎月1回1時間以内) 月額50,000円〜/積極的な健康経営プラン(毎月1回2時間以内) 月額100,000円〜/スポット業務プラン 15,000円/15分/いずれも税別・交通費別。従業員人数およびサービス内容に応じて変動 | 2026-08-26 |
| 産業医コンシェルジュ | 訪問プラン 月額40,000円〜(対象: 50〜1,000名の事業所)/オンラインプラン 月額30,000円〜(対象: 50名未満の事業場・多店舗展開企業)/相談窓口プラン 月額20,000円(対象: 50名未満の事業場・多店舗展開企業)/スポットプラン 1回30,000円〜(人数規模を問わず単発)/初期費用 0円/オプション: 産業医面談 1回30分〜25,000円〜/健康診断後の就業判定 1名あたり500円 | 2026-08-26 |
| リモート産業保健 | メンタルケアプラン(従業員50名未満) 月額2万円〜/法令義務対応プラン(従業員50名以上) 月額3万円〜/充実の産業医サポート 月額6万円〜/初期費用 5万円(税別)/訪問時の交通費は別途 | 2026-08-26 |
| エムスリーキャリア 産業医サービス | 嘱託産業医 隔月訪問プラン(隔月60分) 月額30,000円(税抜)/嘱託産業医 毎月訪問プラン(毎月60分) 月額45,000円(税抜)/嘱託産業医 充実プラン(毎月120分) 月額60,000円(税抜)/初期費用・選任手数料 0円/専属産業医 入社する産業医の想定年収の30%(完全成功報酬型)/スポット産業医(オンライン面談30分) 1案件15,000円/スポット産業医(訪問面談60分) 32,000円〜(税抜・地域区分により異なる) | 2026-08-26 |
| 産業医クラウド | 初期費用 無料/月額費用 3.3万円(税込)〜/産業医 月額3万円〜 | 2026-08-26 |
| 産業医グループこころみ | 産業医ベーシックプラン 月額60,000円〜/産業医ライトプラン 月額40,000円〜/産業医顧問プラン(50名未満) 月額30,000円〜/いずれも事業場規模・訪問回数・訪問時間・面談者数等により算出 | 2026-08-26 |
| エリクシア 産業医サービス | 嘱託産業医サービス(中小企業向けプラン) 月額10万円〜(目安)/統括産業医サービス(複数拠点をお持ちの事業者向け) 料金は問い合わせ | 2026-08-26 |
| メディエイト 産業医紹介ナビ | 人材紹介契約 紹介手数料 年俸の30%+消費税(目安。入職後1ヶ月で退職した場合は100%返金と記載)/健康管理業務委託契約(月1回訪問・2時間勤務の場合) 月額60,000〜70,000円+交通費(目安) | 2026-08-26 |
出典: 各社公式サイトの公表値の転記。税込・税別の別は各社の表記に従っています。最新の条件は必ず公式サイトと見積もりでご確認ください。
入口の月額だけで比べると失敗します。訪問1回の滞在時間、職場巡視や衛生委員会の出席が標準料金に含まれるか、交代の可否と費用、契約期間の縛り——ここは公式サイトに書かれていないことがほとんどです。当サイトは掲載各社にこの項目を直接確認する取り組みを進めています(回答は「ご本人回答・回答日」つきで掲載します)。
月額を半分にできる条件が、規則に書いてある
嘱託産業医の料金は訪問の回数で決まります。その回数の下限を定めているのが労働安全衛生規則15条です。
産業医は、少なくとも毎月一回(産業医が、事業者から、毎月一回以上、次に掲げる情報の提供を受けている場合であつて、事業者の同意を得ているときは、少なくとも二月に一回)作業場等を巡視し(後略)
つまり2か月に1回に減らせます。ただし条件が2つあり、どちらも欠かせません。
- 衛生管理者が行う巡視の結果を、毎月1回以上、産業医に提供していること(安衛則15条1項1号。安衛則11条1項の巡視です)
- それ以外に必要な情報を、衛生委員会または安全衛生委員会の調査審議を経て、事業者が産業医に提供することとしたものであること(同項2号)
2つ目は「社内で決めればよい」ものではなく、委員会での調査審議を経ることが条文に書かれています。衛生委員会の議事録に残る形にしておかないと、条件を満たしたことを示せません。訪問頻度を下げる見積もりを取るときは、この2条件を自社が満たせるかを先に確かめてください。満たせないまま頻度だけ下げると、規則15条に反する状態になります。
出典: 労働安全衛生規則15条(施行日 2026年8月1日)。e-Gov 法令検索から 2026年9月6日に取得し、条文を照合しました。
形別の公表価格の目安
- 嘱託産業医(月1回訪問など)
- 各社の最も安いプランは月額10,000円〜100,000円に分布しています(上の表)。従業員数・訪問頻度で段階的に上がる料金表を公表している会社もあります。
- スポット(単発の面談・面接指導)
- 1面談15,000円〜(エムスリーキャリア公表)、1回30,000円〜(産業医コンシェルジュ公表)。
- 専属産業医(1,000人以上等で必要)
- 紹介手数料として「理論年収の30%」を公表する例(エムスリーキャリア)。雇用するため、費用の主体は年収そのものです。
- ストレスチェック込み
- 50人未満向けを含む月額プランに実施を含める形の公表例があります(リモート産業保健など)。50人未満への義務拡大(施行日は未定・遅くとも2028年5月13日まで)を見据えるなら、実施と医師面接まで一式での見積もりが確実です。義務化の時期はこちらで整理しています。
よくある質問
産業医の費用は誰が負担しますか?
事業者(会社)です。産業医の選任もストレスチェックの実施も労働安全衛生法上の事業者の義務なので、費用を従業員に負担させることはできません。
嘱託産業医の月額はいくらぐらいですか?
公表されている料金では、各社の最も安いプランが月額10,000円〜100,000円に分布しています(10社の公表値)。訪問頻度・従業員数・業務範囲で変わり、上位プランや大規模事業場ではこれより高くなります。非公表の会社が残るので、複数社から見積もりを取って比べるのが確実です。
スポット(単発)で面談だけ頼むといくらですか?
公表例では1面談15,000円〜(エムスリーキャリア)、1回30,000円〜(産業医コンシェルジュ)です。長時間労働の面接指導など、単発の需要にはスポット対応のあるサービスが使えます。
ストレスチェックの費用はどのくらいですか?
実施だけなら1人あたり数百円台からの外部サービスがあり、産業医サービス側にも実施込みプラン(例: リモート産業保健は月額プランに含む形を公表)があります。高ストレス者の医師面接まで含めるかで総額が変わるため、「実施+面接」までの一式で見積もりを取るのが確実です。
産業医の報酬の経理処理(源泉・消費税)はどうなりますか?
契約の形で扱いが変わります。国税庁の質疑応答事例「産業医の報酬」では、医師個人が事業者から受ける産業医報酬は原則として給与(消費税は不課税)、医療法人が勤務医を産業医として派遣した対価は医業収入(消費税の課税対象)と整理されています(2026年8月26日確認)。個別の判断は顧問税理士または所轄税務署にご確認ください。当サイトは公表情報の整理のみ行い、税務判断は行いません。